ThinkPad X1 Nano Gen1 にChromeOS Flexをインストールして常用する。(2/23 ’23追記 外部ディスプレイ)

ChromeOSOSガジェット

小型軽量のChromebookが出来上がりました。

Chromebook化でやりたいこと結論

ThinkPad X1 NanoでのChromebook化についての目標。

  • ハードウェアは問題なく動作するか。
  • Linuxアプリの動作環境はどうか。
  • Windowsアプリはどうなのか。

結論。

✅ハードウェアは満足するレベルで動作していると思います。
✅Linuxアプリは日本語も含めて動作します。
🔺Windows10も使おうと思えば使えます。
❌Androidアプリは使えません。

ThinkPad X1 Nano Gen1のスペック

Chromebookとしてはもったいないくらいのスペックです。

  • インテル Core i7-1160G7 プロセッサー (2.10GHz, 12MB)
  • 16GB LPDDR4X 4266MHz (オンボード)
  • 256GB ソリッドステートドライブ (M.2 2242, PCIe-NVMe)
  • 13.0型2K液晶 (2160×1350) IPS、450nit、マルチタッチ非対応、狭額縁、100% sRGB
  • IR & 720p HDカメラ(マイクロフォン付)
  • インテル Wi-Fi 6 AX201 + Bluetooth (vPro対応)

準備するものとか

  1. データは完全に削除される
    インストールするデバイスのストレージについては、完全にデータが削除されます。
    デュアルブートなどの選択肢もありません。
  2. ブラウザ「Chrome」
    インストールメディアを作成するために必要です。
    初期化される前に作成しておくか、他のPCで作業する必要があります。
  3. USBメモリー
    8GB以上かつSanDisk以外のもの
    今回はKingstonのUSBメモリーを使用しました。
  4. UEFIの設定
    Secureboot:有効
    SleepState:Linux S3

インストール方法

Googleのサイトにとても詳しい手順がありますので、その通りにやれば大丈夫です。

ChromeOS Flex 認定モデルの確認

認定モデル対象のデバイスの場合、ハードウェアについては動作が保証されています。

ThinkPad X1 Nanoは認定モデルには含まれていませんでしたが、ThinkPad X1 Carbon 9thと同時期のデバイスであるので、基本的な動作に問題はないようです。

ハードウェアに対応していない場合は、OSのソフトウェアチャンネルをStableからBetaなどに変更するように書いてあります。

インストールメディアの作成

インストール方法は、Googleのサイトどおりにやればいいのでここでは書きません。
スクリーンショットだけ載せていきます。

Windows11にインストールしたブラウザのChromeでインストールメディアを作成しました。

ChromeOSのバージョンは「 108.0.5359.172 」でした。

インストール

USBメモリーをさして電源ON

F12でブートメディアを指定できます。
(一番上に「ChromeOS Flex」とあるのは、下の写真が再インストールした際のものだからです。)

無事終了しました。

ハードウェアの動作状況

ChromeOS Flex 認定モデルの概要に掲載されている「動作が保証されている機能」に沿って確認。

  • インストール後、ChromeOSのチャンネルを「Dev」に変更しています。
  • ChromeOSのバージョンは「111.0.5550.0」です。

音声入力(1 つ以上の方法)

Voice Matchで声を拾っているから大丈夫な気がする。

音声出力(1 つ以上の方法)

X1 nanoはスピーカーが4つあるはずですが、全てで鳴っているかどうかは分かりませんでした。
少なくとも、Spotifyではいい音出してます。

内蔵ディスプレイ(搭載している場合)

2Kディスプレイの解像度「2160×1350(ネイティブ)」と表示されているので、問題なく認識していると思われます。

動画出力

HDMI端子がないためテストできません。
割愛。

2023/02/23追記
Thunderbolt経由で外部ディスプレイへの接続ができました。

インストール

OSのインストールのこと?割愛

ネットワーク – Wi-Fi、イーサネット、またはその両方(搭載している場合)

警告は出ていますが、インターネット接続やWifi経由のプリンタ接続などは動作しています。


タッチパッド(搭載している場合)

なんとTrackPointとタッチパッドの両方を認識しています。
ただし、TrackPointoのクリックの挙動がおかしいです。
クリックしたあとすぐに離すとと2回目のクリックとみなされます。
クリックのスピードを設定できないので、ゆっくりとクリックするしかないです。

キーボード

日本語配列のキーボードとして問題なく入力できています。

スリープと再開

機能しているかいないか、判断が難しいところです。

機能している、と感じることとしては

  • 天板を閉じてから、22時間後に天板を開けてた結果 →バッテリー消費量が6%

一方で機能していない、と感じることとして、

  • 「Shift + Win(検索)キー+l」でスリープモードに入っても一瞬でロック画面が表示されてしまう
  • 天板を閉じても、すぐにWakeになってしまっており、ログを見るとSLEEPとWAKEをひたすらくりかえしている
2023-01-29T14:38:08.252054193 cras atlog SLEEP sleep:000000000.017944105 non_empty 0 
2023-01-29T14:38:08.270151201 cras atlog WAKE num_fds:0
2023-01-29T14:38:08.270507930 cras atlog SLEEP sleep:000000000.080353337 non_empty 0
2023-01-29T14:38:08.350975160 cras atlog WAKE num_fds:0

 

システム UI とグラフィック

これが何を指しているのか分からないので割愛。

USB

充電も含め機能しています。

ウェブカメラ(搭載している場合)

ChromeOSにインストールされているカメラアプリで確認できました。

画面の自動回転

Bluetooth

  • マウス:接続OK
  • ワイヤレスイヤホン:音声等、接続OK

キーボード ショートカットとファンクション キー(明るさ、音量など)

キーボードに表示されたとおりにファンクションキーは機能しています。
例えば、スクリーンショットなら、「PrtSc」で機能しています。

タッチスクリーン

対応していないので割愛

SD カードスロット

搭載していないので割愛

Crostiniの動作状況

ChromeOS FlexではCrostiniと呼ばれるコンテナ環境をベータではなく、公式に使用することができます。
これが非常に便利で、Linuxアプリなどはネイティブアプリのように使用することができます。

インストールしたアプリは

  • 日本語入力:Mozc
  • オフィスソフト:Libreoffice
  • 画像編集:Gimp
  • パスワード管理:KeepassX
  • 動画再生:VLC(音がでない・・・)
  • 仮想環境:qemu/kvm

です。
CrostiniがDebianなので、aptコマンドで簡単にインストールできるのは良いですね。

Windowsアプリ

選択肢としては、Wineかqemu-kvmを使用して使うしかないです。

Wineはまだ試していませんが、qemu-kvmでWindows10は動作しました。
ただし、かろうじて使用できる程度に思っておいたほうが良いと思います。
Wine8.0をインストールして、JW_CADの動作を確認しました。

あと、ローカルアカウントからMicrosoftアカウントへ切り替えたところ、ログインできなくなりました。
やはり使い勝手からするといまいちですね。

今後の課題

Windowsアプリについて

qemu-kvmでのWinodws環境は快適とは言えません。
他にWindowsマシンがあることが前提でのChromebook化かと思います。
あるいは、nvmeな外部ストレージにWindowsをインストールしてbootした方がまだ快適なのかと思います。

ChromeOSのハードウェアへの対応

Devチャンネルに切り替えましたので、新しい機能が使えるようになります。
ハードウェアへの対応は現時点でも満足していますが、もう少し経てばより快適になるのかと思っています。

 

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