お気軽な気持ちで行ったのが間違いだった・・・。
腰近くまで雪にはまって、動けない・・笑
八ヶ岳連峰の硫黄岳と言えば、雪山初心者が行くような山として雑誌に取り上げられるようなところです。
実際、自分の初めての雪山がこの山でした。
当日は快晴
ド・ピーカンな天気予報にウキウキしながら中央道を走らせ諏訪南ＩＣで降りました。
美濃戸まではスタッドレスタイヤで順調に進みましたが、美濃戸口までのオフロードな道はさすがにチェーンを付けなければならないので、チェーンをつけて走行。
駐車場で1000円を支払い駐車。
他の車は１台しか停まっていませんでした。
ルートは北沢をチョイス。
南沢に比べて道が整備されているので順調に進みます。
１時間を過ぎたあたりから道が開け、大同心がお目見え。
赤岳鉱泉。
相変わらず人工氷壁が美しい。
ここでアイゼンを装着。
硫黄岳へ。
雪が多い気がする。
一番、トレースのしっかりとした道を歩いていて、どうも沢筋を歩いていると思ったら大同心が目の前に来てしまった。
硫黄岳へ行くルートは樹林帯の中をひたすらジグザグ状に進む道のはずなのに、沢筋のしかも空の開けた道。
どうもおかしいおかしい、と迷いながらのこの始末。
「あ、こりゃ道間違いだ」と思いわかるところまで引き返す。
そして分岐点
トレースがほとんどない。初心者コースのはずなのに。
そしてまた道を間違える。
あの先はプチ氷瀑のようにアイス状になっていてあれを乗り越えた先にトレースはなかったです。
帰り道、樹林帯の中を見るとルート表す赤い札。
そのまわりにはトレースがない・・・。
またわかるところまで引き返す。２回目。
そして硫黄岳へ向かう登山道。
誰も入っていないなんて・・・。
ラッセルを覚悟する。
３歩も歩けば、雪の塊が足に出来上がる。
重い・・。
これをピッケルで叩き落としては進み、叩き落としては進み、を繰り返す。
何も見えないけど、登山道。（のつもり）
ここから先はラッセルの繰り返し。腰くらいまでは雪にハマったかな。
何度も来たところかつ晴れていたことが幸い、山の形状は頭に入っていたので道はそれとなくわかる。
そして、赤岩の頭あたりが見えてきた。
角度が写真じゃ伝わらないけど、脚立を登って行くような角度。
キックステップで足元を固めようやく稜線に出られた。
硫黄岳は目の前。
ただし、自分の中でタイムリミットを決めていて、１３時までに頂上へ行けなければ撤退しようと思っていました。
この時、１２時５０分。夏場なら頂上まで１５分で行けます。
けど、行くのを諦めました。
なんか悪い予感がしたし、無理をするのは絶対に山でやってはいけないこと。
あの上に登ったらさぞかし美しい景色が待っているんだな、と思いましたがまた来ればいい。
風で雪が波立っています。
北アルプスの方向。
大キレットがよく見えます。雲が本当に一つもない。
拡大。
槍ヶ岳も見えますね。
右から、阿弥陀岳、主峰赤岳、横岳。
この姿が見たくて見たくて、この山に来ました。
赤岳に登ってしまうと見られないですからね。
赤岳
文三郎尾根もどうやらすごい雪がかぶっていそう。
地蔵尾根は多分、分岐がわからないのではないのかな。
赤岳をバックに記念撮影。阿弥陀岳が隠れちゃいました。
ここなら夕方まで景色を見ていても飽きないけれど、そうも行かないので帰ります。
下山道。なかなかの絶壁ぶり。
滑落しないように、重心を低くして一気に下ります。
さよなら硫黄岳。
帰りも足が雪だるまになるので、アイゼンをもう脱いじゃいました。
見えづらいけど、陽の光が自分の足跡を確認しながら下山。
曇っていたらこんな事出来ないので、山々に感謝感謝です。
あとはきた道を引っ返すだけ。
途中、鹿とか鹿とかいました。
硫黄岳に登れなかったのは、自分が山を甘く見ていたせい。
それさえなければ頂上を踏むことは出来たと思います。
それでも迷ったら引き返す、無理をしないということをきちんと守れたのでまぁ事故もなく良かったんだと思います。
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