[GPD Pocket]GPDPocket向けにUbuntu系ディストリビューションをリビルドできるツール

Linux

さて、7月に入りましたが、IndieGoGoは音沙汰なしですね。

未だに公開されないGPD Pocket向けUbuntuイメージ

IndieGoGoには、

「And we will share the Ubuntu version soon. Thanks for your patience.」
と投稿されたままで、一向に公開されません。

redditのユーザ達がUbuntuのインストールに挑んだ

そんな中こちらの掲示板には、インストール成功までの軌跡が書き込まれています。

こちらの冒頭にある方法では、Ubuntu公式からUbuntu16.04.2をダウンロード、インストール後、スクリプトによってドライバやKernelをインストールし、GPD PocketでもUbuntuを快適に使用できるようにするものです。

現時点でのUbuntuインストール方法

2017/07/01時点でインストールする方法は3つ。

  1. Ubuntu 16.04.2をインストール後、redditのスクリプトで必要なドライバ類を自動インストール
  2. すでにISOイメージ化されたUbuntu 17.04「Respin ISO for GPD Pocket」をUSBメモリーブートでインストール
  3. Ubuntu系ディストリビューションをGPD Pocket向けにリビルド

こんな感じです。
どれもとても簡単にインストールできるようになりました。

一番ラクなのは「Respin ISO for GPD Pocket」を使ってブートしてしまうことですが、好きなディストリビューションをインストールできないので、面白くありません。

また、ダウンロード先がMEGAなので1ファイルを落とすのが無料ユーザーの限界です。

リビルドツール

Respin ISO for GPD Pocketを公開している人がツールも公開してくれています。

こちらのページで、「Build iso image with tweaks」の通り実行すれば、オッケーです。

Xubuntu17.04をリビルドしてみる。

GPD Pocketは非力なので、ここはXubuntuを選択してみたいと思います。

環境を整える

githubのページにあるとおり、必要な環境を整えました。
gitは特に明記してありませんでしたが、必要ですのでインストールしました。

$ sudo apt install -y squashfs-tools xorriso git

必要なファイル

  • Xubuntu 17.04のISO
  • GitHubのツール一式

GitHubのツール一式はZIPでもgit cloneでもオッケーです。

ビルド

あとはbuild.shファイルがあるところにXubuntuのISOイメージを移動させ、build.shを実行するだけです。

$ bash ./build.sh xubuntu-17.04-desktop-amd64.iso 

Skylakeなデスクトップ版core i7 6700環境で、5分ほどで終了しました。

「linuxium-xubuntu-17.04-desktop-amd64.iso」をUSBメモリーにでも焼いて、ブートします。

GPD PocketへXubuntuをインストールする

Windows10は使わないので、ドライブからは完全抹殺します。

BIOSの設定

電源ON後、DELキーでBIOSに入れました。
画面が縦のままなのでやりにくいです。

「Quick Boot」「Fast Boot」は「Disabled」としました。
また、Boot Option Prioritiesにはぶっ刺しているUSBメモリーを最上位へ持っていきました。

USBメモリーブート

bootして、GRUBメニューの画面が出てきたら「e」コマンドで編集します。

「quiet」「splash」は削除して、替わりに「nomodeset」「fbcon=rotate:1」を書き込みます。

F10で終了して、Try Xubuntu without installingからXubuntuを起動しました。

Xubuntuのインストール

この作業自体は特別なことはしませんでした。
(酔っ払いながらやったので、写真がぶれてます。)

Wifiも最初から使えます。

Xubuntuのインストール後に行うこと

ディスプレイのタッチパネルの設定

デフォルトではタッチパネルのキャリブレーションがおかしく、正しい位置でタッチできないことがありました。

ビルドツールの中に「90×11-rotate_and_scale」というファイルがあり、中を覗いてみると

xinput set-prop 11 “Coordinate Transformation Matrix” 0 1 0 -1 0 1 0 0 1

と書いてあります。
これ自体は間違っていないような気がします。

が、もう一度コマンドで呪文を唱えてみます。

$ xinput list

でVirtual core pointer内の「Goodix Capactive Touchscreen」のidの数字を確認します。
自分の場合は「11」でした。

$ xinput list-props 11

を実行して、
「coordinate Transformantion matrix(144)」の()内の数字を確認します。

最後に

 $ xinput set-prop 11 144 0 1 0 -1 0 1 0 0 1

を実行すればオッケーになりました。

排気ファンを動かす

これはGithubの注意書きにあるとおりです。

コマンドで

HWMONPATH=$(for i in /sys/class/hwmon/hwmon*/; do [ "$(cat "$i"name)" = coretemp ] && break; done; echo "$i")
sudo sed -i 's|/sys/class/hwmon/hwmon\*/|'$HWMONPATH'|' /usr/local/sbin/gpdfand

を実行。

サービスを再起動させる。

systemctl stop gpdfand.service
systemctl start gpdfand.service

動作しているか確認。

systemctl status gpdfand.service

activeの文字がありますね。

最後に

すべてのハードウェアを試したわけではないですが、自分が使いたい機能は動いています。

GPD Pocket Windows版を買った理由も、どうせUbuntu版は来るのは遅いし、自分でUbuntu入れちゃえばいいし、と思っていました。

海外の有志の皆さんのおかげで無事にUbuntuが使えるようになってよかったです。
他のディストリビューションも試してみたいと思います。

 

2017/07/02追記

GitHubの内容がちょこちょこ書き換わっています。
最新の情報を確かめたほうがいいですね。

 

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