思いの外、使いやすいです。
LineageOSとは
Wikipaediaの中の一文にざっくりと書いてありました。
LineageOS(英語版) – Android派生OSであったCyanogenModの派生OS。Androidのオープンソース部分を基にしているため、非オープンソースなアプリは搭載されていない。
Wikipedia:スマートフォン
あとはIT mediaの記事あたりでも。
Pixel/Pixel XL向けには公式で配信されていない
非公式ビルドをダウンロード
ということで、非公式にビルドしている方がいます。
最近はほぼ毎日、ビルドしてくれているので事実上のNightlyビルドに近い状態です。
- Lineage os 14.1 for pixel xl:XDA Developers
このXDAから公開先へ飛ぶと分かりますが、Google PixelとGoogle Pixel XLの両方がビルドされていますね。
- marlin=Pixel XL
- sailfish=Pixel
ですのでお間違えなく。
インストール方法
必要な環境
- bootloaderがアンロックされている
- TWRPがインストールされている
- 最新版のvendor.imgが焼かれている
ことが必要です。
最新版のvendor.imgが焼かれていないとカメラが使えないなど支障をきたします。
これは後ほど・・・。
インストール前に
後述しますが、単純にLineageOSのzipをTWRPからインストールすれば、使えるようになると思いますが、以下の点に注意してください。
- カスタムリカバリーがLineageOS専用のリカバリーになります。
- root化はされていないので、自分で行う必要があります。
問題なければそのままでも良いですが、嫌な方はそれぞれ必要なファイルをダウンロードしておくことをおすすめします。
- TWRP for Google Pixel XL
twrp-pixel-installer-marlin-3.0.2-0-RC1.zipをダウンロード。
- SuperSU
それぞれ内部ストレージにコピーしておきます。
インストール方法
自分が行った手順はこんな感じ。ダウンロードしたLineageOSのzipファイルとTWRPのzipファイルをPixel XLの内部ストレージにコピーしておく。
- TWRPを起動
- /system、/data、/dalvic-cacheパーティションをwipe。
- LineageOSのzipファイルをインストール
- TWRPのzipをインストール
- 念のためリカバリを再起動してTWRPが起動するかを確かめる
- SuperSU.zipをインストール
/systemなどのパーティションを消しました。
間違ってもInternel Storageは消さないように・・・。
LineageOSのリカバリーは嫌いないので、TWRPを焼く。
最後にSuperSUを焼く。
これを焼かないとアプリケーションレベルでのroot化はできません。
これでオッケーです。
Google Pixel XLでの使用感
LineageOS自体は、たくさんのデバイス向けにビルドされていますので、いろいろなレビューを見ることができると思います。
実際にGoogle Pixelで使ってみて感じたことをツラツラと書いてみます。
ソフトウェア
システム情報
アップデート機能
アップデータのダウンロードはできましたが、エラーが出てしまい、その先に進みません。
片手モードが秀逸。
5.5インチにもなると片手操作なんて到底無理ですが、
この機能を使えば、ほぼ片手で済みます。
私はホームボタンの長押しとダブルクリックに片手モードを割り当てて、右手でも左手でも片手モードが使えるようにしています。
XposedでもNiwatoriモジュールなどがありましたね。
標準の機能にすればいいのに。
あと欲を言えば、縮小率を任意に設定できるといいな、と。
ボタン配列が変えられる
APNが充実しているのとアンテナ表示。
これはAOSPのソースに組み込まれている話なので、LineageOSに限ったことではないですが、新規の入力の手間が省けていいですね。
アンテナアイコンもキャリアアグリゲーションの場合は「+」表示されますので、気分は良いですね。
ハードウェア
通知LEDランプがカラーになった
ストックロムの時は、ホワイトのLEDが点いていました。
正直、見づらいし気に入らなかったのですが、
LineageOSを入れて初めて、複数色あることを知りました。
指紋認証は問題なし。
bluetooth、NFC、GPS
SONY製品ですが、NFCで簡単にペアリングして、bluetoothで使用できるイヤホンを使用しています。
どちらも快適に使えてます。
時々、音飛びするのは外部環境のせいなのか、Pixel本体の問題なのかは不明です。
恐らく場所によって左右されることが多い気がするので、外部環境かと推測します。
また、GPSも機能しているようで、Androidアプリの「Runtastic」のGPSトラッキングは有効に機能していました。
カメラ
デフォルトのままでは難ありです。
確認できた不具合としては
- 解像度の変更等で必ずクラッシュして二度と起動できなくなる
- 暗部撮影のノイズがひどい
この2点です。
まずはデフォルトの夜間撮影を。
パッと見、どうってことないかも知れませんが、ズームインするとヒドい。
なんとかならないものかと、「OpenCamera」アプリに切り替えてみました。
幾分マシになりましたが、同じくズームインしてみますと、
レッド・グリーンノイズは消えていますが、いまいちザラつき感は否めません。
そこでふと思い出したのが、ストックROMのカメラアプリならどうなるのだろう、と。
XDAのリンク先からファイルをダウンロードできます。
インストールは自己責任で。
プレビューを見る際にHDR処理していましたので、恐らくこのHDR処理の有無が関係しているような気もします。
OpenCameraにもHDR処理の設定はありましたが、有効にしてもそれほど綺麗にはなりませんでした。
カメラ機能も有意義に使いたい場合は、ちょっと危険ですが野良版公式アプリをインストールするしかなさそうですね。
不具合が出た
最後にハマってしまったエラー。
OSは最新版のものにアップデートしていたはずなのに。
このvendor.imgが古い影響で
- 3G/4Gの電波を掴まない
- カメラがクラッシュする
という現象が確認できました。
原因は推測ですが、Google Pixel/Pixel XL特有のシステムにありそうです。
Google Pixel/Pixel XLは/sytem領域などにスロットAとかBとか名付けられた領域があります。
うろ覚えの知識ですが、/system領域などをAとBとで分けることで、既存のシステムを維持しながら容易にアップデートを可能にするもの、とかなんとかあった気がします。
A・Bスロットに分かれている領域をどう切り替えているか分かりませんが、/systemを書き換えるとスロットが変わるのかな?
この機能は/vendor領域もスロットが切り替わる仕様のようです。
修正は簡単で、バージョンにあったvendorイメージを焼けばいいだけです。
ここのページから、起動時のエラーに書かれていた「NOF27B」と同じバージョンのシステムファイルをダウンロードします。
ファイルを展開して中にある「vendor.img」を探し、fastbootモードで焼きます。
# fastboot flash vendor vendor.img
スロットとかは意識しなくてオッケー。
vendor_aやbを区別して焼いてくれました。
総評
- 片手操作信者としては、5.5インチ画面は正直使いづらい。
ただし、LMT Launcherや片手モードを使えれば十分、使いやすくなる。 - カメラに若干の問題はありましたが、アプリをインストールすれば解決できたので、それほど問題はないと思います。
- カスタムROMは余り好きじゃないけど、ストックROMの機能の少なさに物足りない場合は、LineageOSは良いかなと思います。
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